紙芝居21枚目
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おわり
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語り
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「餓死(うえし)ぬるとも二君に仕(つか)ふべからず御祖母様御存中は何卒御機嫌克く
孝行を盡すべし。其の方母不幸の者叉孝行盡すべし
 月 日      不忠不孝の父    登   渡邊 立(たつ)どの
姉弟(してい)の事は存じ寄り次第」
 先生はいまわの際に、忠孝の大道を更に強く御長男に書き残されました。
そして天保12年の10月11日49歳を一期として、
武士の作法も見事に切腹して尊い一生をおえられました。
 先生生前の功績は 畏くも 天聴に達し、先生の没後五十年祭に際し、
贈正四位の御沙汰を拝しました。
 百年の歳月は夢の如くに流れ、今や我が国は米英打倒のために奮い立ち、
ここに大東亜戦争を戦い抜くに当り、この大先覚者を憶うこと切なるものがあります。
 今や旧里田原には国民の鑑として崋山神社建立の計画が進められています。
 一億国民奮起する秋は来ました。
 職域は正に戦場であり、貯蓄は正に民族興廃の指標にほかなりません。
 民族の一念を結集して地軸を貫くこの聖戦をたくましく完遂しようではありませんか。
「見よや春大地も亨す地蟲さへ」

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