平常展 吉祥 酉年がやってくる
展示期間 平成16年11月18日(木)〜平成16年12月26日(日)

 来年、平成17年(2005)は酉年です。そこで、少し早いですが新しい年の干支を楽しんでもらおうと鳥の絵を並べてみました。鳥は花鳥画という分野もあるように昔から好んで描かれてきました。画家たちの描く楽しさが、その作品を年月を隔てて観る私たちに伝わってくることでしょう。新年も皆様にとってすばらしい年となりますように・・・!
 
展示作品リスト
企画展示室1
作品名
作者名
年代
月鹿(つきしか) 田中訥言(たなかとつげん)   個人蔵
柳鷺(やなぎさぎ) 田中訥言   個人蔵
白梅椿鶯図(はくばいちんおうず)(複製) 酒井抱一(さかいほういつ)   原本宮
立葵紫陽花蜻蛉図(たちあおいあじさいとんぼず)(複製) 酒井抱一   内庁蔵
菊花小禽図(きっかしょうきんず)(複製) 酒井抱一    
檜啄木鳥図(ひのききつつきず)(複製) 酒井抱一    
桜花雉子図(おうかきじず)(複製) 酒井抱一    
牡丹胡蝶図(ぼたんこちょうず)(複製) 酒井抱一    
燕子花水鶏図(かきつばたくいなず)(複製) 酒井抱一    
秋草螽ぎりす図(あきくさきりぎりすず)(複製) 酒井抱一    
西王母図(せいおうぼず) 谷 文晁(たにぶんちょう) 天保3年(1806) 個人蔵
孔雀之図(くじゃくのず) 谷 文晁 文政8年(1825)  
花鳥屏風(かちょうびょうぶ) 沈 南蘋(しんなんびん) 乾隆庚午(1750)  
鸚鵡之図(おうむのず) 金子金陵(かねこきんりょう)    
雁・詩・夏草之図(かり・し・なつくさのず) 谷文晁(たにぶんちょう)・中西研斎(なかにしけんさい)・佐竹永海(さたけえいかい) 天保11年(1840) 個人蔵
芦雁之図(ろがんのず) 渡辺崋山(わたなべかざん) 文政8年(1825) 個人蔵
竹雀之図(ちくじゃくのず) 渡辺崋山    
鷺図(さぎず) 俵屋宗達(たわらやそうたつ)    
雀図(すずめず) 関田華亭(せきたかてい) 大正6年(1917)  
青手古九谷菊花小禽図平鉢(あおでこくたにきっかしょうきんずひらばち)      
渡辺如山縮本(わたなべじょざんしゅくほん) 渡辺如山(わたなべじょざん)    
展観録(てんかんろく) 渡辺如山 天保3年(1832)  
客坐縮臨(きゃくざしゅくりん) 渡辺如山 天保3年(1832)  
過眼図藁(かがんずそう)      
花瓶(かびん) 13代酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)   個人蔵
花鳥画十二図(かちょうがじゅうにず) 渡辺小華(わたなべしょうか) 明治5年(1872)  

企画展示室2
作品名
作者名
年代
竹枝小禽図(ちくししょうきんず) 渡辺崋山 天保8年(1837)  
秋塘独鴨図 (しゅうとうどくおうず) 椿椿山(つばきちんざん)   個人蔵
花鳥之図(かちょうのず) 椿椿山 弘化3年(1846) 個人蔵
松渓群禽図(しょうけいぐんきんず) 椿椿山 嘉永3年(1850)  
柘榴小禽図(ざくろしょうきんず) 椿椿山   個人蔵
旭日鳳凰之図(きょくじつほうおうのず) 平井顕斎(ひらいけんさい) 嘉永2年(1849)  
おう(はおう) 渡辺小華   個人蔵
鷹と雀図(たかとすずめず) 渡辺小華 明治3年(1870)  
牡丹鶏図 (ぼたんけいず) 渡辺小華    
白鷺之図(しらさぎのず) 渡辺小華   個人蔵
小禽桜花図(しょうきんおうかず) 島田一慧(しまだいちえ)   個人蔵
花卉れん毛冊(かきれんもうさつ) 渡辺小華 明治時代  
花卉虫類冊(かきちょうるいさつ) 渡辺小華    
画帖(がじょう)   明治時代後期  

※ 期間中、展示を変更する場合がございます。また展示室は作品保護のため、
 照明を落としてあります。ご了承ください 。

作者の略歴
田中訥言(たなかとつげん) 明和4年(1767)〜文政6年(1823)
 江戸後期の画家。復古大和絵派の祖。名は痴、字は虎頭、号は大孝斎、痴翁、得中など。名古屋の人。初め土佐光貞について土佐派を習ったがあきたらず、みずからやまと絵の古典を研究して、その復興を志した。晩年失明して自殺した。平等院鳳凰堂壁画や絵巻物など古画の摸写のほか、『百花百草図』屏風(名古屋、徳川美術館)、『雨中蓮鷺図』(名古屋、関戸家蔵)などの作品がある。その門から浮田一~、渡辺清(1778〜1861)らの画家が出た。

酒井抱一(さかいほういつ) 宝暦11年(1761)〜文政11年(1829)
 江戸後期の琳派の画家。名は忠因、字は暉真、号は鶯村、軽挙道人、雨華庵、通称は栄八。姫路城主、酒井忠以の弟として江戸に生れる。37歳のとき、西本願寺の文如の弟子となり、権大僧都に任ぜられた。各種の才芸に富み、書、俳諧をも善くした。画は初め狩野派や南蘋派の写生画、浮世絵、さらに円山派、土佐派など諸派の画風を広く学んだが、尾形光琳の作品に感動しその芸術の再興を志した。文化12年(1815)には光琳百年忌を営み『光琳百図』『尾形流略印譜』を出版、また文政6年(1823)には『乾山遺墨』を刊行した。草花図を善くし、深い観察のうえに立って豊かな抒情性をたたえた装飾画風を形成した。代表作は光琳の『風神・雷神図』屏風(東京国立博物館)の裏面に描いた『夏秋草図』、『月に秋草図』屏風(東京、旭光学商事株式会社)、『四季花鳥図』屏風(京都、陽明文庫)など。

島田一慧(しまだいちえ) 昭和36年(1961)〜
 岐阜県益田郡下呂町に生れる。日展にてたびたび賞(特選、書芸大賞)を受ける。1990年フランスで行なわれた水墨画百人展に選ばれ、最高賞のパリ大賞を受賞する。画業については、1988年より仏画研究を行い観音像、菩薩像、如来像を制作している。1998年には福島県臨済宗寺院用に5尺巾の涅槃図を制作、1998年より岩絵具を使用し新技法で花鳥画を制作している。
 
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